DT-Swiss R23 Spline
FUJI Transonic 2.7完成車にはOVAL 327というホイールが付いて来ました。
所詮完成車付属=おまけのホイールなので前後1900gもあることにあまり文句をいう気はないのですが、最初の2015年式完成車、リムの外幅24mm(!)、内幅19mmという超ワイドリムに23Cタイヤ(!!)をハメて出荷するってのはちょっとどーなのよ、と(^_^;)
18mm幅のリムテープ(本来32C、現在28Cを履いてる通勤車用)がぴったり合います。つーか更に左右に微妙な隙間ができてるレベルのワイドリム(^^;;
このワイドリムのおかげで23Cタイヤが非常に扁平化してぺったんこ→サイドウォール部が消え、衝撃を吸収する能力がとても低く、路面がさざなみ状に荒れているところで高速を出す(=下り)と車体が轟然と振動してかなり凄いことになるので、やむなくホイールを非ワイドリムで組まれたもの、タイヤを25Cに替えました。
流石にメーカーもヤバイと思ったのか、2016年モデルは同じホイールながら25Cタイヤを履かせて出荷してた模様。数少ない(というか唯一?:^^;)2016年版Transonic 2.7の改良点。あとは色しか違わない(^_^;)
替えた非ワイドリム=狭幅リムホイールはDT-SwissのR23 Spline。2016年モデル以降はリム内幅18mmのチューブレスレディワイドリムで組まれてるらしいですが、手元に来たのは旧型で、15mm内幅のクリンチャーリムで組まれてます。
リム外幅は19.7mmでした。
些かクラシカルな印象ですが、処分品で安かったし欲しいのはむしろ非ワイドな方でなんの文句もなし。リム幅が狭いということはリムがその分軽い…のか?
リム内側にはばっちりニップル穴が開き、リムつぎ目の処理はこんな感じ。まぁ値段なりかと(^_^;) リムにはこんな感じで仕様と言うか使用部品が書いてある。9bar=130psi以上入れてはいけないリムみたい。
R23 Splineのホイール重量は前後で1600gほどと「軽量ホイール」とも「劇的に軽量化」ともとても言えないレベルですが、気軽に常用できる頑丈さを備えます。リム幅とタイヤ幅が適正なせいで乗り心地が柔らかく、ハブはとても良く回ります。
ハブ軸回転の滑らかさはひょいと自転車押しただけで分かりますし、各種抵抗が少なく出足が良くなり、踏む必要が少ない→無駄な力を使わずに済み足を残せるのは悪く無いし、ホイールが300gとか軽くなった分走行車重が9kgに収まるようになり、登坂時の余裕が増しました。
ラチェットは噂のスターラチェット。刻みの入った円柱を2つバネで押し付け合うだけの単純極まりない構造で、壊れそうな箇所がありません(^_^;) ラチェット機構のメンテナンスも、フリーハブ(引っ張ると抜ける)から刻みの入った円柱(スプライン入り)をスポンスポンと取り出して洗浄→ハメ直してグリスを塗るだけで工具が要らない。
スターラチェットは構造的に接触箇所が多いせいか、足を止めた際の減速度(=ラチェット空回り時のエネルギー損失)は大きめ。ちゃんとメンテされた可動爪ラチェットほどのすべり性能ではなさそうですが、簡単にメンテ出来るので性能維持は容易。ラチェットトラブルによる空回りや完全ロックと言った致命的な事態は起こりにくい。
ハブは多分ロード350(DT-SWISSの一番安いハブ)のストレートプル用同等。フランジ厚が大きくなる構造のせいか、フリーボディが長い11速フリーハブではあまりおちょこになっておらず、左右スポークテンションの差はこんな感じ。意外と違いません。
R23はとても変わった形のニップルで組まれてます。ニップル後端がトルクスになってるDT Pro Lock Squorx Pro Headというニップルはリムテープを剥がした上で専用レンチじゃないと回せず、振れ取りすら出来ない(^_^;)
専用レンチは現在手配中。8月末頃入荷予定とのこと。
タイヤはシュワルベ デュラノ 25C。耐パンクベルトが入ってる割に250g程に収まっており、耐久性重視の割にグリップもまぁまぁ。流石に3本ローラーに乗せるとみるみる台形に削れていきますが、これは別途ローラー台用タイヤ&ホイールを導入することで解決。
このローラー台用中華ホイールもちょっと面白いホイール。現物見るまで全然信用してませんでしたが、実測すると前705g、後910gで公称1630gはフカシじゃなかった。
出来がアレでもローラーには使えるだろと人柱覚悟でアルミリムの700Cホイールを1セット買いましたが、センターゲージを当て振取台に載せただけでなにもすることがないほどきっちり組まれており、RS010並の安物ながらシールドベアリングハブの回転はメインホイールのDTと現状全く遜色なく、ラチェット性能はやや高いくらい…(^^;;
(完成車に元々付いてたOVAL 327はリム幅が広過ぎ、クイックリリースタブ程度ではブレーキクリアランスの差を吸収できず、20mm前後幅のナローリムホイールととっかえひっかえすることが出来ない。嵌め外しするたびにブレーキワイヤーを外す必要がある→換装用にナローリムなホイールを別途調達)
あまりに性能が高すぎるホイールは負荷装置無しの3本ローラーで使うと「軽すぎる」感が出ることがありますが、安物中華ホイールは(R23も)そうした問題が出るほどでもなく、「アスファルト実走と同等かやや速い」程度に収まる。その気ならタイヤ空気圧をやや下げることで負荷を激増させることも出来る(^_^;)
ちなみにDTのR23は前710g、後895gで殆ど同一スペック。DTはスターラチェット、中華は爪式というくらいの違いしか無い(値段は倍半分くらい違う。DTも特売の安物だが中華はそれに輪をかけた超安物:^^;) アルミ製らしいフリーボディはあまり長生き出来なさそうで、パワーがかかる登坂等には使わない予定。この段付きなフリーハブ形状は、確かに何処かで見たこと有る形。powerway R13…?(^^;;
ワイドリムOVAL 327を履いてた時は25Cでも乗り心地が固くタイヤ空気圧を7.5barくらいに控えてないと突き上げで腰がヤバかった(お陰で抜重が上手くなった:^^;)のですが、ホイールをR23に替えたら乗り心地が大きく向上。タイヤ上限の8barまで充填しても普通に乗れ、良く転がります。
ボリュームの大きい25Cタイヤをわざわざ使ってる時点で性能的なこだわりは薄いわけですが、特に後輪は高圧を掛けた方がタイヤ変形が少なく、転がり性能他に寄与する面が大きくなるみたい→突き上げや跳ねが苦にならないならタイヤ空気圧は可能な限り高圧にしておくほうが良さそう。