Fuji Transonic 2.7 (2015) の話
BLOGは放置してますが、生きてます。(減量のため)毎日自転車通勤してるのも変わりません。天気の良い週末は自転車で100km超の遠出してるのも同様。
といっても3年前とまったく同じというわけではなく、自転車通勤車のビアンキLUPO-Dとは別に新しくカーボンロードバイクを買い、遠出はこっちを使うようになりました。BLOGやサーバを放置気味なのは、飽きたってのもあるけど使える時間の大半をこいつに突っ込んでいるからという面が大きい。
走れるときに走れるだけ走って内臓脂肪を削るお仕事。
Fuji Transonic 2.7 (2015)
Transonic発注は2014年末、納車は2015年の4月。既にこの安物完成車タイプは国内販売が終了(高級カーボンを使った上位機種のフレーム売りは継続)しており今更感満載(^^;;
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通勤超特急 Bianchi LUPO-Dは丈夫で乗りやすい自転車なのですが、毎日の通勤に使う=利便性のための万能化装備が大量についており、元々の重量も加わって非常に重い(18kg超)→上りが本当に大変で、長駆遠征に出かけるときはより軽量の自転車がほしいと思ってました。
“遠出用”新自転車に要求されるのは
・より高い登坂&高速巡航性能
基本的に↑これだけ。これを実現するための要件、そしてLUPO-Dでの長距離/時間走行でネックになっていた点を解決するため
・サドル後退幅60mm超を実現できるシート角(72〜73度)
・トップチューブ長560mm前後
が要求されることになりました。更に現実的な問題として
・予算20万円を大きく超えない
・できるだけ軽量で頑丈な車体
・ブレーキの効きに不安がない
↑このへんはなんとかしておきたい。
ワタシは(自転車通勤を続けて多少減りましたが)未だ体重80kgを大きく超えるヘビー級の体躯であり、いくら軽い自転車が欲しいと言ってもある程度の丈夫さがないとヨレてヤバイのです。85kg制限の自転車に(ギリギリ)乗れないレベル。
ということで、
・上位車種譲りの頑丈極まりないフレーム形状(素材は安物)
・CFRP製フレームでそれなりに軽量(完成車8.2kg)
・非常に珍しい「ダイレクトマウントブレーキ」搭載
・172.5mmクランクとか420mmハンドルとか実用的な部品が付属
・2014年中に発注すれば割安だった(2015年から値上げ)
・なんかしゅっとしてて格好いい(ぉ
という条件が揃ったFuji Transonic 2.7を発注。
FUJI=フジ自転車という名前なので紛らわしいですが、現在のFUJIは米国のブランド。米国人は大きい人が多い→米国自転車は制限体重が大きめで強度の心配が少なく、重量級にとっては華奢な欧州他のブランドよりも安心度が高い。
国内最大の56サイズ(ちなみに本国ではもっとでかいサイズもある)はスタンドオーバーハイトぎりぎりで、トップチューブがほぼホリゾンタルであることも手伝いシートポストちょびっとしか出ませんが、これは実際に足が短いから仕方ない。トップチューブまたぐと股下のすき間ほとんど無いけど、地面が平坦ならとりあえず両足で跨げないことはないレベル(^_^;)
実は身長というか「上半身サイズ」から計算するとトップチューブ57〜58cm欲しいんだけど、そうなると足が届かないしそもそも日本じゃ売ってない→ステム延長で対応するしか無さそう。通勤車はトップ54.5cmのフレームに13cmのステムを付け、無理やり上半身を収めてます。パワー出しにくいけど小は大を兼ねる。
ハンドル回り。メーカーによってはこれだけ大きなフレームの完成車でも平気で400mm幅ハンドルとか170mmクランクとか付けて売ってますが、FUJIはちゃんと実用的サイズの420mmハンドル/172.5mmクランクを付けてくれてる→ありがたくそのまま使ってます。
ドロップハンドルはOVAL 310というアルミ製。ちゃんとダブルバデットになっておりまぁまぁ軽量(300g弱)で、フラット部分が前後に広がった扁平エアロ形状になってます。その空力効果はともかく、上に手を置くとき平べったくて座りがとても良い。
形状も流行のアナトミックシャローで、コンパクトでこそないもののショートリーチでポジションが出しやすい。OVAL製の真っ黒ステムはあまりに地味で、110mm長の少し派手な安物に交換。安物はネジの精度がお話しにならず、全部タップ切り直し&ボルトを新品交換。
通勤車の26mmクランプハンドルから乗り換えると、ロードバイクの31.8mmクランプハンドル&ステムがとても硬いことが良く解ります。ぐっと引いてもたわまないし、体重をかけて押し込んでもびょんびょんしない。
安物樹脂製中華Edge800マウント(金属製だとGPSが削れる)とベアーベル。どちらも林道に入るのに必須。市街地だと人間相手のささやかな「ここに自転車が居ます」アピールだけど、山の中だと、これがちりちり鳴ってても道路横断中のおサルさんとばっちり目が合っちゃう(^_^;)
バーエンドのバックミラー903/2は見づらく視野が狭いうえに
「ブラケットポジションでしか見えない(トップバー持ってるとミラーが自分の手に隠れる)」
という問題があるのであくまで予備で、メインは手首バックミラー。そして任意に鳴らせる(道交法で要求されてる、ベアーベルじゃない方の)ベル。
通勤車につけてるロードミラーのほうが使いやすいことはわかってるんだけど、車体の外に大きく張り出す→立てかけるとき邪魔なので、キックスタンドのないロードバイクには付けませんでした。
まぁ、自転車を立てかけるのは基本反ドライブ(左足)側であり、実を言うと右に突き出てるのはあんまり問題にならないんだけどね(-_-;) 自転車の大弱点である繊細なディレーラーが付いてる側に傾けようとは思わない。
前照灯はCREE XM-L2チップを載せたWF-501B。18650x1本機でレンズが小さく集光性や被視認性にやや劣りますが、路面状態にセンシティブなロードで地面が見えにくい日没後がんがん走ることもなさそうで、それなりの性能+携行負担が小さいことを優先。1000lmフルに出しても1時間、200lmとかなら数時間灯く→予備電池1本あればなんとか帰宅するまで保ちそう。
自転車用ライトとして結構たくさんの機種に「点滅」機能が付いてますが、消灯中の視認/被視認性がゼロになるだけでなく、まずもって自分がうっとおしくて使えないです。点滅で使える程度のライトは照らし方、つまり光量が絶対的に足りてない。
105グレードの完成車なのでSTIレバーはST-5800(105)。頭でっかちなST-4500に手が慣れてしまっており正直指が余るのですが、そっと掌を載せる感じの「ブラケットが寝た」ポジションも悪くないです。バンと跳ねた時とか手が離れそうでちとおっかないけど。各操作はかなり軽く、かちっとしてます。
変速機構がブラケット頭→胴体に移行し、ブレーキシフト共ケーブルがバーテープに巻き込まれるようになったのは整備性に悪影響。特に細い変速ワイヤーがほつれてきてないか、変速レバーを空打ちしてインナーを緩めアウターの隙間から目視確認することができない→カレンダーを見てワイヤーがやばくなる前に早め早めの交換を意識し続けるしかなさそう。
「エアロ」を強く主張する、極太のダウンチューブとヘッドチューブ。ステアリング回りはぶっといテーパーヘッドにエアロな「薄くて幅広」フォークアームが付いており、構造材としてめちゃめちゃ頑丈。かなり攻め込んでもフレーム・フォークともびくともしません。最初に音を上げるのはタイヤ。
レース用機材の形状をコピーしたフレームは前三角・後ろ三角とも非常に大径のパイプで組まれており、その形状により剛性は担保されてます。テーパーコラムに続くフォークブレードも(撓む余地のない)ストレートで幅広。トップチューブをやや薄く扁平化することで快適性を狙ってるみたいですがそれが大きく効いてるとは言いがたく、縦剛性は過剰気味で乗り味は固い。
ただハネるときは高級(薄肉)CFRPフレームの「かんっ」「ぴんっ」ではなく「ばんっ」「ぼんっ」とハネる→この辺の湿っぽさはエントリーグレードカーボンっぽい(^_^;)
そもそもエアロロードというもの自体が
・素材の性能が向上し簡単に軽量化出来るようになった
・ルール以上に軽量化する意味が無いので余った重量分風防をつける
という経緯で生まれており、宿命的に「必要以上の構造強度を持つ(弾性というか脆性は構造材の薄肉化によって得る)」形状設計→同一形状を(引張強度の低い)安物材料を厚く盛って再現すると圧縮方向の強度が増す→重くなるだけでなく固くなってしまうのも、まぁ道理ではある。
とは言ってもTransonicのエアロっぽい「しゅっとした」格好は大変気に入っており、なんの文句もありません(^_^)
同じFUJIのSL(極限まで贅肉を削った軽量フレーム)と見比べると各パイプの太さの違いがよく解る。シートステーとか全然違う。
なんど見てもFUJIのロゴを「フジさんかっけー」と読んでしまうワタシはアホなのか?(^^;;