自転車にドライブレコーダー

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通勤超特急自転車BIANCHI LUPO -D号にドライブレコーダーを搭載して8ヶ月ほどになりますが、以後検索ワードに

・自転車 ドライブレコーダー
・自転車用ドライブレコーダー
・ドライブレコーダー 自転車用

みたいなのがかなり多く見受けられるようになり、どうやらワタシ以外にも、自転車にドライブレコーダーを搭載したい層が一定数存在するのは間違い無いようです。

「車載カメラ」ではなく「ドライブレコーダー」ということで、「記録」ではなく「証拠」を残したいひとが、それなりに居るみたい。

ということで、いまも連日通勤超特急LUPO-D号の装備として活躍中のsku.54137について、少し。

・自転車用ではない

sku.54137は小さなバッテリーを内蔵し、小型ディスプレイの付いた

「一定時間スタンドアロンで使用可能なドライブレコーダー」

なのでそこを応用することで一応自転車でも使用可な訳ですが、基本的に自動車用として設計されており、自転車に適合してるわけではありません。

不適な点は大きく2つ。

・水に弱い
・衝撃に弱い

防水でないのは構造的な問題で、根本的にどうにもなりません。雨に濡れそうなときには使用しないのが無難。

衝撃については、車体にガタ無くがっちり固定する事で振り回されず剛体として振舞うようになる→かなり緩和されますが、筐体内部に構造的な弱点が有るため、定期的なメンテナンスが必要です。

それがこの「バッテリー端子」

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バッテリーをこの細いバネ材の圧力だけで押さえる構造→初期状態のままでは1ヶ月保ちません。走行中の衝撃でバッテリーが暴れる→コンタクト部のバネが押されて曲がり、バッテリーと接触しなくなり、通電しなくなります。

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対症療法としては「バッテリーのがたつきを押さえる」。

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標準状態でバッテリーを押さえているのはコンタクト部のバネ2箇所のみですが、すき間部分にゴム板を貼り込んですき間をゼロとし、バッテリーをガッチリ固めてがたつかないようにしました。

これでも端子は曲がりますが、修正の頻度は下がりました。

メンテナンスのためケース上下を頻繁に開け閉めすることになるので、これを固定するタッピングネジも少しいいものに交換しておく方が良いみたい。元から付いているネジは、本当にボロい。

・録音機器としての活用

走行中は走行音というか轟音しか録れないので録音には意味がないと考えていましたが、停車時はちゃんと録音出来聞き取れる→録音は切らない方が良いようです。

実際に、音声メモとして停車時に叫んでおくときちんと声が録れる→あとで再生して書き出す等の用途に使えました。専用のICレコほどの使い勝手ではないですが、なにもない事に比べれば手ぶらで記録を残せる利点は大きい。

・GPSとの相性悪し

LUPO-D号ではドラレコの装着位置がGPS直下ということもあり、ドラレコを作動させるとGPSとまともに干渉します。具体的にはGPSの検知衛星数/信号受信感度ががた落ちとなり、位置精度が不安定になる。

GARMIN Edge705による衛星捕捉状態告知画面。

ドラレコOFF

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ドラレコON

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ドラレコの電源を入れた(=電波妨害が始まった)直後なので、信号強度グラフがガタ下がりになってるだけでロケーションは6→8m程で済んでますが、時間が経つと12〜15m程度になることが多いです。

LUPO-D号以外の車種でも、車輌先端に設置する機器同士なのでそれぞれをあまり離しては設置しないと思われ。「ドライブレコーダーを作動させるとGPSの性能が低下する」は、自転車に限らず自動車でもよくある事みたいです。

このため、GPSの起動→衛星サーチの間はドラレコを動かすことができません。ドラレコの電源ONはGPSの必ずあとになります。逆にするとGPSが衛星を捕まえられないまま初期化に失敗→タイムアウトする。

一旦GPSが衛星を捕まえ位置決めが終わればドラレコを動作させても結構大丈夫ですが、ビル影等では

Lost Satellite Reception(失探)

がまま起こりますし、ドラレコと同時作動で記録したGPS座標は、経路ががたついたり飛び跳ねたり意味不明に蛇行したり…ということが良くあります。

さすがに100m単位ではズレないようですが、数十メートルの誤差は全然珍しくない。ドラレコと併用したGPSログでは「どのあたりを通った」までしか解りません。

・外部電源による動作時間の延長

元々自動車のDC12VをDC5Vに変換して動作する機器なので、同様に外部から5V電源を供給してやる事で、自転車でも内蔵バッテリーの容量に頼らず長時間録画を続けることができます。

当該機だと大体100MB/2minって感じのファイルサイズで記録されますので、ビットレートは6.6Mbpsくらい。32GBのSDHCカードで640分=10.5時間ほどの録画が出来る計算(これを越えると古いデータから上書きされて消える=循環録画)

USBを電源として見るとDC5Vであり、最近はスマートフォン等に適合する大容量USBモバイルバッテリーが容易に入手出来るので、これを使う事で電源は供給可能。

sku.54137の給電用DCプラグはセンタープラスで外径3.5mm前後のものが適合しますが、センターピンが1.1mm程度あるので、内径がこれより小さいプラグは(外径が3.5mmに適合していても)使えません。

また、サスペンション機構のない自転車の(高速)走行では各接合部に大きな衝撃が掛かるので、プラグはインサート整形等丈夫なものが無難です。実際に接着プラグだと、1週間掛からず接合部が開いてバラバラになりました(^_^;)

ということで、比較的使いやすかったのがこちら。

USB→DC(外径3.4mm内径1.3mm)電源供給ケーブル L型 [amazon]

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プラグ外径が3.4mmと少し細いのですが、半径だと0.05mmの差→バネが吸収してちゃんと接触し使えますし、プラグがL字で干渉も少ないです。

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ドラレコの内蔵バッテリーが800mAh前後で100分程度動作するので、

Portable USB Rechargeable 1400mAh Emergency Battery Pack [DX]

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1400mAhのバッテリーを接続すれば175分(2.9h)程度、

6000mAh Rechargeable External Battery Pack with Cellphone Adapters (Blue) [DX]

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6000mAhのバッテリーを接続すれば750分(12.5h)程度、ドライブレコーダーの動作時間を延長出来る計算になります(さすがにこんな長時間の動作実験は行っていない:^^;)

最近は5000mAhを越える大容量モバイルバッテリーの入手も容易なので、動作時間が不満な場合は相応の電源を追加すれば対処出来るでしょう。

普通の自転車だと、ケーブルやバッテリーがかなり邪魔になると思いますが(^_^;)

AP ポータブル充電器 5000mAh ブラック [AP]

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External 12000mAh Emergency Power Battery Charger w/ 8 Adapters for iPhone / Cell Phone - Black [DX]

公称容量じゅうにアンペア時って…(^^;;

出力は5Vだから、掛け算すると12Ah*5V=60Wh。重量の230gで割ると240Wh/kgという強烈なエネルギー密度になります。いくらなんでも中華表記が過ぎる気が。これは2〜3割引では済まず、正味半分くらいかも。