BIANCHI LUPO Dオーバーホール

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愛車BIANCHI LUPO D号も3年目に入りました。相変わらず、主に通勤超特急車として毎日活用してます(^_^)

しかし、走行距離も6,000kmを超え前後車軸の回転がイマイチな感じになってきたので、前後ハブのオーバーホールを行う事にしました。

もう1つの主要回転部であるクランク&BBは、予期せぬ事故のためつい先日新品交換したばかりなのでorz

LUPO D号は、一見ロードバイクっぽい見掛けながらよく見ると全然ロードバイクっぽくない「かなりヘンな自転車」です。部品で言うと

・機械式ディスクブレーキ BR-R505
・前ハブ HB-R505
・フリーハブ FH-R505

という、シマノR505シリーズがその「ヘン」の根幹となってします。

ロードSTIレバーに対応する機械式ディスクブレーキと、これに対応出来る(クロスバイク用)ディスクブレーキハブという組み合わせ。

そのためLUPO D号の後輪取付部はオーバーロックナット寸法(=取付幅)135mmとMTB規格で、無印LUPO号と異なりロード用のホイール(OLD:130mm)は付きません。

まぁLUPO D号にはリムブレーキが付いてないし付けられるようになってないので、φ160mmブレーキディスクの付いてないホイールを装着しても、そもそも止まれないのですが(^_^;)

機械式ディスクブレーキBR-R505も、段々ガタが出たりしてへたってきてるので、そのうちなんとかしなきゃいけないでしょうね。次はAVIDかなぁ?

で、FH-R505もMTB用部品とロード用部品の混成する変わり種。ブレーキディスク嵌合用スプラインを持つ基本構成はMTB用に似ていますが、フリーハブボディはロード用TIAGRAハブFH-4500と共用で、要するに駆動部に関してはロードらしい。

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まず前輪のHB-R505からバラします。シマノのセンターロックブレーキディスク(SM-RT64)は、カセットスプロケットと同様のロックリングで固定されています。

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工具も同じ*型工具(シマノTL-LR15とか)で回せるので、ロックリングをくるくる緩めて外します。

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ブレーキディスクを外したところ。前述のとおり、R505のハブボディはブレーキディスクと嵌合するスプライン軸になってます。ブレーキングの大トルクに耐えるため、歯車状のギザギザ溝がいっぱい付いてる。

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続いて車軸のロックリングを外します。ハブスパナを2本組み合わせて、くるりと。

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取りはずした前輪用の左右玉受け。よく見ると少〜しこすれ線が入り始めてますが、このくらいは許容範囲と思われるので、今回はそのまま再使用。

でも次回開ける時は交換用の玉受けとベアリング球を用意しといた方が良さそう。

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ハブ側のワン。デュラエースグリスと思われる黄緑色のグリスが結構残ってます。

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ベアリング球を取り除き洗浄しました。こちらも特に問題なし。ワン側はくるくる回る方なのであまり心配はしてませんが、無傷のようです。

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ベアリング球。雨の降る中、ディグリーザーをスプレー式のパーツクリーナーで洗浄したので冷やされて結露してしまい水滴が付いて写ってますが、よーく拭き取って子細に観察すると…これも大丈夫そう。

ちうことで、そのまま組み直します。

グリスは定番のデュラエースグリスではなく、ニューテックNC-100を使います。どこにも書かれてないけど、色から見てたぶんリチウムグリス。←間違い。ウレアだそうです。

ニューテックはオートバイレースのヒトとかが使うマイナー目のケミカルですが、偶々近所に売ってるお店があったので割と簡単に買えました(^_^) プラスチックを侵さない潤滑スプレーNC-101も使い易くて愛用してます。

NC-100はするするさらさら系の(=ちょう度が低い)グリスで、保持力が低いため球を埋め込む作業の難易度が少し上がりますが、不可能と言う程でもないので慎重に作業。

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元々のNC-100容器はデカい歯磨き粉チューブそのもので、口も大きく非常に使いにくいので一旦ミニグリースガンに移したNC-100をハブ内に注入します。

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ミニグリースガンにNC-100を入れると可動底のすき間から緩いグリスの上澄み液が漏れたりしてあまり迂闊なところに置けない(^^;のですが、やはり片手で細かいところに注入出来るのは便利(^_^)

入手性良いし値段も安いし、これでもう少しノズルが長ければ言うことないのになぁ(^^;;

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ちなみに拙宅のグリース類。基本的に、樹脂のとこにはシリコングリス、高面圧のとこにはモリブデングリス、ねじには(汚れにくい)ホワイトグリスって感じでしょか? 他にも色々持ってます。TPOで使い分け。

フルメンテサービス・各パーツ メンテナンス詳細 [サイクルフォーラム]

粘度の高いデュラグリスを詰め込むとハブも「ねっとり」という感じで回るのですが、粘度の差なのかNC-100だと「するする」回ります。デュラグリスよりもNC-100のほうが少しお高いのですが、それくらいの差はありそう。

NC-100を詰めたワン部にピンセットでそーっと鋼球を並べて元どおり組み上げ、玉当たり調整を済ませた前輪を車体に取り付けて空回りさせると、暫〜くくるくると回ってました(^_^)

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続いて後輪のFR-R505をバラします。後輪も前輪と同様にロックナット+玉受けを外して車軸を抜くのですが、後輪はロックナットが六角形状→メガネレンチが使えるのでトルクをかけ易く、作業が少しだけラクです。

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開けたFH-R505のベアリング部。こちらもグリス残ってます。FH-4500はワンにグリススリーブと言う溝が切られており、グリスが切れにくいとかなんとか。

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後輪玉受け。前輪に比べてベアリング球が大きいせいか、こちらのほうが綺麗です。

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ベアリング球も特に問題なし。 #この後手を滑らせてぶちまけてしまったため、全数新品交換になるのですがorz

最近LUPO D号は

・踏み込むと偶にフリーが歯飛びする
・ペダルを逆回しすると妙に重い

といった症状が気になってたので、フリーボディも外します。

実はフリーボディってどうやって外すのか全然解らなかったのですが、FH-4500の取扱説明書(PDF)を見ると「穴から10mmレンチを突っ込んで回せ」と書いてました。

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覗き込むと…確かにそれらしい形状が。

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ということで、10mmレンチを突っ込んで回します。フリーを固定しているボルトはかなり固く締まっており、ネジピッチも狭くてかなりぐるぐる回さないと外れませんでした。

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取りはずした「カセット取付ボルト」。このボルト上端のフランジがフリーボディをハブボディに固定しているようです。

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フリーを取りはずした後ハブ。こちらはただフリーボディに嵌合するスプラインが刻まれてるだけで、ラチェット爪が掛かるような構造になっていません。

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逆回り止めのラチェットや軸受けベアリングといった機構部品はフリーボディ内に封入され、ASSYというかブラックボックス化してるみたい。

シマノでももっと高いグレードのハブだと、ラチェットの爪が見えるようになってて清掃したり、グリスアップしたりできるようになってるのもあるらしいのですが…。

聞くところによると、このフリーボディには小径ベアリング球とかの細かい部品がぎっしり詰まってて、開けるととても元に戻せないとか(-_-;)

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新旧フリーボディ。

旧いフリーボディは振ると中から「からから」と音がします(-_-;) 対する新品は殆ど音がしないので、やはりフリー内で何かが割れたり折れたりしてた模様。

手で回すと…新品のほうがラチェット固いです。中の様子が見えないので詳しくは解らないけど、ラチェットの爪かそれに類するものが1つ外れたか壊れたか、なのかなぁ…? これも消耗部品らしい。

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ということで、さっくりと交換。

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グリスを充填してベアリング球を並べ、玉押し調整をして完成です(^_^)

このオーバーホールで前後ハブとも大変スムースに回るようになりましたが・・・・なんだか自転車の後ろ半分が固くなったような感じ。

タイヤの空気圧は従来と同じ(100psi)なのに、2割くらい高めのようなごつごつした感触で後輪が突き上げて来ます。

これはつまり、「からから」言ってたフリーが、少しがたついてたって事か…?