サドル(勝手に)下がり病

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ガソリン消費量を最低限に抑えこむべく日々自転車通勤に励んでいるワタシですが、なんだか最近通勤“超特急”自転車LUPO D号の「サドル下がり病」が再発気味です。

走行してる間にサドルがじわじわと下がり、ヒザ&足首が余ってくるorz

実はこの病気は新車時からずっとで、延べ何メートルもサドルを上げ続けてきた訳ですが、ここ最近はシートクランプとシートポストの交換とかで止まってた気がしたのに…(-_-;)

なんとか止まらんかと締め付けトルクを上げてぐいぐい締め込んでたら、とうとうシートクランプ(高トルク対応のネジ受けインサートが入っているもの)をネジ切ってしまいましたですよ。

可動受けナットインサート(受けナット部が固定だと締め込みで受け穴の角度が変わり、ボルトがくの字に折れる)のクランプは保ったけど、M5のボルトが真ん中から引き千切れたorz

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どうやらこのボルトはステンレス製(防錆?)っぽいんだけど、普通のステンレスキャップボルトではこうした「伸び耐性」を要求される場所に使えないはず→アタマのサイズ(ちと細い)も含めてやや特殊なボルトではないかと思われ、ちゃちゃっとボルトだけ取り替えて元に戻すという訳にもいかなそう。

ということで、小手先での対策を諦め、根本対策に乗り出します。

もっとも大きな原因は「搭乗者(つまりワタシ)の過重量」だと思われる訳ですが、これは暫くどうにもなりそうにない(自転車乗って各部のサイズや比率はかなり変わりましたが、総重量は全然変わらん:^^;)ので、機材のほうをチェック。

しつこくずり下がり続けるシートポストを引き抜いてじーっと観察すると…全周の中で一点だけ酷く傷ついている箇所が有ります。

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どうもこの部分が点で接触しているので、相対的に他が浮き上がりシートクランプ部全体の固定力が不足してずり下がっている雰囲気。

つまり、この部分を平滑化してやれば状況が改善しそうに思えます。

シートポストの傷は前側なので、シートチューブ内側の該当部分あたりをつーっと指先でなぞってみると・・・・なんか触ります。トップチューブの溶接ビードが、若干シートチューブ内側に盛り上がっている模様。

シートポストの挿入部はシートチューブリーマーで削られておりほとんど平滑ではあるのですが、指先で触ると確かに若干の凸を感じます。見ても解らないくらい、0.1ミリあるかないかくらいの段差だけど、ぽつっと指先に引っかかるところがある。

ということで、LUPO D号シートチューブ内Gスポットの平滑化を試みます。

今回は鋼製チューブの内面を、でっぱったところだけ繊細に丸く削り落としてなめらかにしたいということで、リューター+フラップホイールを使ってみました。大径ゴム砥石よりも円柱内バリ取りみたいな作業に向いてそうだったので。

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削り粉がBB側に落ちないようシートチューブにウエスを詰め込んで塞ぎ、リューターにフラップホイールを付けて削ります。フレームを削り過ぎて逆に凹ませてしまうと取り返しがつかないので、ちょっとずつ、慎重に。

指先にでっぱりを感じなくなるまで削ったら、今度はフェルトバフに付け替え研磨材(なんと100円ショップで売ってた)を付けて切削面を磨きます。摩擦係数的に言うとヘアライン仕上げとかのほうが良さそうなんだけど、他がつるつる鏡面仕上げなので、同様に。

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ついでに、シートポストに塗ってた固着防止のグリスをディグリーザーと洗剤で綺麗に拭き取って、フィニッシュラインのファイバーグリップに塗り直し。

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これは「砂混じりのグリス」といった雰囲気のペーストで、塗ると接触面の摩擦係数を上げて滑りにくくするとのこと。本来はCFRP部品用らしいのですが、気にせずアルミのシートポストに(薄〜く)塗ったくります。

そろそろとシートポストを挿入すると…入らない事はないけど、かなりざらざらごりごりとした感触。機械部品として、かなり危険な雰囲気に(^_^;)

そして新しいシートクランプでぎゅっと止めたら…見事にまったくサドルが落ちなくなりました〜(^_^)/

シートポストの落下阻止&落下を検知するためシートポストにビニールテープを巻き付けてますが、この目印とシートクランプの間隔は、距離を走ってもまったく不動です。

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これでようやくLUPO Dでもミリ単位の細かいセッティングが出せるように。

ギリギリのセッティングを出してると、サドル高の1ミリが長時間乗車時の疲労度等にかなり影響したりするので、ここを微細に追い込めるのは素直に嬉しい(^_^)

おしりの高さ1mmが分ける命運 [日経ビジネスオンライン]