MTE M3-2
毎日自転車通勤して夜間走行してると、それなりに思うことがあります。
1つは「CREE XR-Eライトは手軽で相当明るいけど、やはり1本では光量が足りない」こと。130ルーメンという光量は正直自転車用としてかなりのものですが、たとえば
「真っ暗な夜道で、路面に落ちてるモノを識別出来るか」
とかになると、正直びみょーです。深夜、知らない道の真ん中に穴ぼこが開いてた場合、これを確実に識別出来るかどうかは、やってみないと解らない。
目標物が真正面のスポット部にうまく入れば見える可能性はある(そして、前輪直前部は大抵の場合軸線上でスポット部に入る)けど、これが周辺光部だと、走行中に識別するのはかなり難しい感じ。場合によっては「なにかある」ことすら解らないかも。
要するに、XR-Eライト1本ってのは、パッシブに「相手に見つけてもらうための光源」としては充分な性能なんだけど、アクティブに「相手を照射し発見するための光源」としては、絶対的な光量が多少足りないってことみたいです。
実際、河原でよく遭遇する「黒づくめでランニングしてる人」は自光しないため結構発見が困難で、軸が合ってない、つまり相手がスポット部に入らず周辺光部を通るルートに居ると、ぎりぎりまで気づかなくて冷や汗をかくことがあったり。
こうした人は大抵反射素材を身につけておられますが、悲しいかな、自転車の前照灯程度ではこれらがきちんと光ることはあまり無いようです。
相対速度の早い「無灯火自転車で携帯電話を打ちながらわき見片手逆走で突っ込んでくる馬鹿」になると事態は更に深刻で、さすがに1晩で2人コレを避けた後、
「一時停止を守らず、こちらを無視して側方から突っ込んでくる自動車」
に轢かれかけるとなると、恒常的に夜間走行するなら、やっぱ多少の犠牲を払っても、もう少し光量を増やさないと駄目かなぁと思うようになりました。
もう1つ思ったのは、「ランタイムが長いに越したことはないが、通勤メインで使うなら1時間程度でもなんとかなりそう」ということ。
ランタイム5時間のライトを使ってても、実際には1週間使って暗くなってから電池を換えるパターン→むしろ毎日予備電池ごとの交換を習慣化するほうが、電池が切れかけの暗いライトでおそるおそる走る事態を減らせるかも(^_^;)
しばらくXR-E連装して実際に通勤してもみたんだけど、主に取り付けスペースの問題で3つ以上の取り付けは相当に困難という結論に達したので、1本でXR-E4本分に匹敵するというCREE MC-Eライトを1本発注してみました。
MTE M3-2 Cree MC-E 8-Mode 700-Lumen LED Flashlight with Assault Crown (1*18650)
18650ってのはノートPC等に使われてるリチウムイオン電池です。単3電池と大差無いサイズだと勝手に思い込んでたんで、現物のデカさにビックリ(^_^;) 太さと長さの比は大体同じくらいだけど、1.5倍くらい長いっす。
MC-Eは、XR-Eと同等のチップが4つ集積して「田」の字になってます。比較対象のFENIX LD20 CEと比べて、オレンジピールリフレクターの直径は大体2倍。
ちなみにこのライト、回り止めが殆ど効かないので平らな面に置くのに苦労します。首んトコが6角になってますが、真円断面のヘッド部がデカいので、首部は設地しません。
結局テール部の刻みしか回り止めにならない→段差が浅くて殆ど効きません。「置く」ことを前提にするなら、なにかを巻きつける等回り止め対策をしたほうが良いかと。
仕上げ自体は悪くないです。というか、かなり良いと思う。
いつもの照射比較。左からLD20 CE(Turbo)、M3-2(MID)、M3-2(HI)。
MIDモードは、XR-Eよりも1回り暗い感じがします。LD20 CEが180ルーメンなら、150〜120ルーメンってトコでしょうか? 勿論市街地メインなら、これでも充分に実走可能なレベルだと思います。
HIモードは、もう笑うしかないくらい違います(^_^;) 「公称700ルーメン」ってことですが、確かにこれは4倍違うかも。
ということで、自転車用に早速ロービーム化。M3-2はアサルトクラウン部をねじるだけで簡単にガラスレンズが外れるので、工事は非常に簡単(この部分に線が入ってて外れそうだったのがこの機種を選んだ最大の理由)
ロービーム化で、照射パターンの上端を切って半月状にします。
実際に自転車に載せて夜道を照らしてみました。ちょっと撮影条件を誤ったようで、肉眼で見たよりも1回り暗く写ってます。
左から、
未照射、UltraFire WF-606A(Q2)、M3-2(HI)。
地面に写ってるのは「前かごの影」(^_^;) さすが700ルーメン。100ルーメン級のXR-Eライトとは、照射の強烈さが違います。
実際、HIモードだと地面に100円落ちてたら見えそうです。そのレベルの照射になってる。横方向に広く照射することもあり、方向や距離によっては反射素材を光らせる事も出来るみたい。
「4倍電流=4倍発熱」ということで危惧されてた熱対策ですが、実際にHIモードで30分とか灯けっぱなしにしても、「暖かく」はなりますがどこも「熱く」はなりませんでした。躊躇い無く素手で触れます。
エンドキャップ部とかまで割とまんべんなく温度が上がってるみたいで、上手く全体に熱を分散出来てるってことなんでしょうね。
M3-2のランタイムについては気の迷いさんで詳しく実験されてました。どうも、HIモードだと1時間は保たないらしい。
ION6ヘッドライトは、特に側方からの「被視認性」という点で信頼出来るので、(光源としては些か頼りないですが:^^;)ずっと愛用してます。
このゴムベルト式のライトブラケットは、太さが違うライトでもあっさり付く汎用性の高さが良いですね(^_^)
ただ標準のゴムベルトは厚くて柔らかすぎるので、トラックの幌止め用に売ってる薄いゴムベルトへの交換を強く推奨。型紙はこんな感じ(144dpi)で、18ミリ幅ベルトの端から10ミリのところに3ミリ穴を8ミリ間隔にせん孔するだけ。
こちらは同居人の(異常に首の短い:^^;)ロードバイク。前かごは無いけどシフトワイヤーが邪魔になるので、WF-606AをT字の棒で延長して取り付けてます。