宇宙賃貸サルガッ荘(3)

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残暑(と、ガキ共の『夏休み』とか称するもの:^^;)にすっかりやられてしまいまして、えれぇネタが溜まってしまってました。ので、緊急消化。

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宇宙賃貸サルガッ荘(3)
うわ、すげぇ。ちゃんと少年誌的ラブコメになっとるとですよ(笑)

TAGRO氏には「(ラブコメみたいな)一般ウケしそうな事をすることが恥ずかしい」意識が強く有る→それゆえ、そーゆーコトへの距離感がビミョーで茶化したり拒絶したりの波が有り、アプローチ自体も屈折して歪んでるコトが多い…とワタシは勝手に認識してたんですが、とうとうその辺のもやもやを突破して、「本物のプロ」への階段を一歩上りましたですかな?? うひょ〜、カッチョイイ〜!(^^)

絵柄的な完成度は(元々高い描き手さんだったですが)さらに上がってますし、SFファン的な小ネタも随所にちりばめられ、非常に密度感の高いラブコメエンターテイメントに仕上がってます。

かつての「歪みっぷり」に親近感を覚えてた1ファンとしてはちっと寂しいような気がしないでもないんですが、「フツーに面白くて出来がいいこと」を非難するのもムチャな話→仕方ない事だと認識してます。

かつての「めっちゃ上手に嫌がらせじみたモノを描き、ヒトが嫌がるカオを見てニヤッと笑う」系のヘンタイぶりっこ芸風も、非常に好きだったんですけどね個人的に(^_^;)

宇宙賃貸サルガッ荘 (1)
ISBN: 4757506856

宇宙賃貸サルガッ荘 (2)
ISBN: 4757508220

宇宙賃貸サルガッ荘 (3)
ISBN: 4757510217

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ぱにぽに(4)
元々氷川へきる氏は構成の上手な作家さんだったと思うんですが。初の商業連載もこなれてきて、その辺の「上手さ」と(氏の特色である)「毒」が、かなり上手い具合にバランスしつつあると感じます。

やっぱヤンキーとミカエル(=血まみれのスーシーを作るヒト。プロフェッサー“サブゼロ”ことトール・タナカ)がエエですね。これらと神様/メソウサらとで、ちゃんとバランス取ってる辺りが構成の妙というかホンマ上手。めっちゃ面白いです。

4巻は、なんだか鈴音率高いっす(笑) 玲とか「おっきい組さん(晶は“スタイル抜群”でおっきい組さんだったハズなのに、はわわマ●チ化が激しく進行して目立たなくなってきてます:^^;)」のぶち抜きコマも多く、メイドさんまで追加投入してたりしまして、「たぶんコレって商品価値を高める努力なんだろーな〜」と感じたり感じなかったり。

まぁ、これが主標的(と思われる)の男子中学生'sキンタマに対してがつんと効くかどうかとなると、正直かなりの疑問がありますけどね〜(^^;) たぶん笑うのは笑えると思うけど、キンタマはちょっと難しそうな気が…(ぉ

最初は“(田中ぷにえ「大魔法峠」みたいな)狂暴魔女っ娘”というフツーの変化球だったのに、時限爆弾の分解あたりから設定が変質し、最近では“特殊部隊上がりで戦場帰り”という(萌えの)ビーンボールにされちゃったベホイミちゃんとか、もはや「マニアック」というレベルではなくなってますし(笑)

「IN THE NAVY」は、たしかに悪趣味だとワタシも思いますです、ハイ(^^;) ノリのいいポップな曲に騙されたらアカンでぇ、と。なにせ、ホモバンドVILLAGE PEOPLEのゲイソング代表格ですからなぁ(^_^;)

「ヤっちゃいな、ヤっちゃいな、ヤリたくなったらヤっちゃいな」

というピンクレディーカバー/日本語版の歌詞も、上記事情を知った後だと「うわ〜、ぜんぜん洒落になってねぇ〜」と思うハズ(笑)

ぱにぽに (1)
ISBN: 4757505221

ぱにぽに (2)
ISBN: 4757506848

ぱにぽに (3)
ISBN: 4757508433

ぱにぽに (4)
ISBN: 4757510047

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よつばと(1)
何かとダイナミックで動的な氷川氏に対し、あずまきよひこ氏はホンマ「スタティックな作家さん」だなぁと再認識した1冊でした。あずまんが大王(←コレを省略するヒトが多いが、それは色々と混乱を招くしそもそも不正確)もそうでしたが、非常に「静か」なギャグ漫画です。

で、ワタシはあずま氏最大の得意技が「アホを実に上手に描写する事」だと思ってるわけでして、この「アホ」を「天然系幼児」としてトランスレートしてきたのがこの「よつばと」と認識してたりする訳なんすけども、そーゆーのはどーですか? ダメですか??(^^;;

実際、幼児よつばに仮託された「アホ」は相当のレベルです(笑) 幼児&漫画だから笑って読んでますが、実際にやられたら洒落にならん「高レベルアホ」も、まま散見されてます(^_^;)

幼児が「アホ」を体現するためファンタジーで完全武装してるのに対し、オトナの皆さんはリアル部門を一手に担当してるせいか、なんだか描写がひじょーに「それっぽい」ことも特筆されると思います。ところどころに願望充足らしきモノも見えたりはするんですが、父ちゃん&ジャンボはやっぱり実にイイ感じ。

よつばと! (1)
ISBN: 4840224668