最近『マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト』をDVDで鑑賞しました。
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前作で悪逆の限りを尽くしたキチガイ殺人一家が、身内を殺された仇討ちに燃えるキチガイ保安官によって今度は自分たちが追いつめられ、痛い目にあうお話。
という筋だけみると「悪魔のいけにえ2」なんだけど味付けはボニー&クライド。
/ ̄\ なんというニューシネマ・・・
| ^o^ | FREE BIRDを聴いただけでワクワクしてしまった
\_/ このロブ・ゾンビは間違いなく伸びる
あとこれ、物語を追っかける時に目先の展開につられて生じる判官びいき、「うっかり感情移入」の仕組みを考えるのにちょうどいいサンプルですね。
ファイアフライ一家が好き勝手絶頂にヒドいことしてた最中は「こいつら死ね!」と憎憎しく見えていたのが、一転して彼らが狩られる側に回って抵抗する術もなくいたぶられる状況を強いられると、理性では同情の余地がないことを充分に分かっているのになんとなく哀れっぽい心地もどこかでかきたてられてしまう。
人は(自分の利害の外にあるかぎりは)一方的な抑圧の図に対して反発を覚える傾向があって、それは良い悪いの道理よりも先走りやすいようです。
そのため、うかつな話の運びをすると、たとえば作者が主人公の優勢を肯定的に描こうとしているのにお客の方は「なんか主人公が調子にのってて気に食わない、敵役がんばれ」みたいな、スジのねじれた判官びいきに陥るケースがあるんですね(^^;; 何の作品とはいいませんが。
だから、物語の作り手というのは作品内で誰に感情移入させるかというのと同じくらい、感情移入させちゃいけないところで感情移入させちゃいけないキャラに肩入れが起きないよう、演出に気を配る必要──必要というか、もはや責任に近い──があって、その意味では「一面的な、ステレオタイプな悪役」というのはそれなりに意味のあるものとも考えられるかもしれないのです。
ロブ・ゾンビ監督の場合は、『デビルズ・リジェクト』でそこらへんを分かったうえで故意にいじくってみせて半分ギャグとして仕立てたふうでありました。ラストシーンのカタルシスは必見。いやー、すげぇいい顔して散っていくけどこいつらド外道で自業自得ですから!(笑)
また逆からいえば、この「うっかり感情移入」の判官びいきを逆手にとって作品に役立てることもできて、はじめは悪意ばりばりのド外道な敵役として登場したキャラをいつの間にか好ましく印象を修正するとっかかりにも使える次第。
基本的な手としては、
・回想シーンなどで内面に囲い込んで弱みや痛みに同情させる
・共感しやすい普通のこと(〜いいこと)をさせる
・"もっとヒドいやつ"を出して相対的に悪印象の矛先をそらす
みたいのがありますね。
『ドラゴンボール』的なライバル鹵獲式のバトル物では3つ目の手法が、たえまないインフレの推進力になるケースが目につきます。
また、探偵物で犯人が悪事をあばかれて最後に「実は私は・・・」と涙をさそう身の上話を始めるのは印象の上書き手法の最たるものですが、もしそこで探偵が「あ、そういう話は警察で釈明してください」とバッサリ遮って話が終わったらどうなるか…(笑)
なお、あえて「あっちにもこっちにも感情移入できてしまう」運びをして、相対主義を基盤に敷くスタイルも勿論ありますがそれは今回の話題から外れるので割愛。
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なるほど。最初、べジータが出てきたときなんて、殺した宇宙人の腕食ってましたましたよね。
それがいつの間にかお父さんキャラに。
あとセルも、最初はいやな奴だけど、ベジータにやられて「ちっくしょー!ちっくしょおおお!!!」って言ってるときは、ちょっとかわいそう?とか思ってたら完全体になって調子に乗り出して。
しかし、それを超える感じに悟飯が調子に乗り出したりして。
もう大変。
基本的に、キャラの威勢が上がりすぎたり下がりすぎたりしたものを適正な状態に整えようとする物語の自然な流れというのがあるんですけど、作者がそこをうまく捉えきれないで話の流れとキャラの威勢があまりにもズレると不快感が生じる、んだと思います。
悟飯の場合は、まだ「ああ、この後しっぺ返しくるな−」みたいな予感がにじむ描き方でしたね。
Posted by: みやも(管理人): 2008年09月23日 00:36ヨミ様の愛されっぷりと非情なるバビル二世ってのがいい例かと。
Posted by: 名無しさん: 2008年09月23日 02:41>>名無しさん: 2008年09月23日 02:41
>ヨミ様
ああ、それはまさに好例ですね。
油断・うっかり・部下思いの超いい人で、うっかり感情移入せざるをえない(^^;