先日、日本が誇る超ファンタジー大河コミック『キメラ』の最終巻『キメラ ファイナルクロニクル』(2)が発売され、長らく同シリーズを追いかけてきたファンに惜しまれつつも堂々の大団円を迎えました。
その単行本の巻末に、とある若手漫画評論家が書評を寄せて、「キメラ」という作品全編をつらぬく勢いと熱さを支える大事な要点をまとめて解説しておられます。
その人のお名前は、泉信行さん。
ネットでは赤松健論や「SchoolRumble」のデータベースを手がけ、商業ではユリイカなどの文芸誌で御活躍の新鋭マンガ評論家、いずみの氏もしくはイズミノウユキ氏として知られるかたです。(blog:ピアノ・ファイア)
このたび、いずみの氏が今年初春に発表されて以来、部数希少のため"幻の同人誌"となっていた『漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで―〔上巻・視点〕』が増刷され、イベントとショップで入手できる運びになったそうで、大きな喜びをもってここに紹介いたします。
![]() | 漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点 泉 信行 ピアノ・ファイア・パブリッシング 2007-03-14 |
ショップ委託:メロンブックスで5月10日から
イベント頒布:「春の文学フリマ」(秋葉原庁舎で開催)にて5月11日、ブース「B-59 ピアノ・ファイア・パブリッシング」で頒布。目印は石仮面
僕は初版が出たさいに一部確保させていただいて拝読しましたが、そもそも漫画の媒体である"本"の物理的なありかたから説き起こして、我々が漫画を読むさいの視線・視点のダイナミズム、キャラクターの目からみた主観・半主観・客観の描かれ方、それにともなう漫画における感情移入の原理について、ひじょうに分かりやすい文章で解明した名著です。
このレベルのものが学者としてのバックグラウンド(しがらみともいう(^^;;)をもたない、完全に在野の研究家によって、しかも同人誌という場でリリースされるということで、じっさい漫画評論の畑ではちょっとした──どころではない──事件になりそうな気配があります。半分はそうなってほしいという期待も(笑)
しかもこれだけ影響力を潜在した内容で、まだ上巻。近い将来、下巻が出て、それを読んでしまったら僕たちは一体どうなってしまうのでしょうか!?(笑)
というわけで、ご関心がおありの諸氏におかれましては、どうぞ入手のチャンスをお見逃しなきよう、強くお勧めしておきます。
【参照】
・増刷された『漫画をめくる冒険』/オビ推薦文は緒方てい先生、元長柾木先生、斎藤環先生! [ピアノ・ファイア]
![]() | キメラファイナルクロニクル 2 (2) (ジャンプコミックスデラックス) 緒方 てい 集英社 2008-05-02 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いずみのさんのピアノファイアは拝見しております。
ふだん、スクランもネギまもあまり深く考えずに、エロイよ、おもろいよ。と読んでいるので、
いずみのさんの深い考察を読んだあとで、雑誌を読み返してみると、非常に見え方が違ってくるものがあります。
特にスクランの過去との対比など、コミックスを持っていないと楽しむどころか、気が付かないものなので、非常にありがたいです。
スクランはよく、ずーっと前のエピソードに使った図をゼロ説明で重ねてくるので気が抜けませんね(笑)
Posted by: みやも(管理人): 2008年05月03日 22:18