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19世紀中半、カリフォルニアの寒山にある砦へ左遷された軍人が人食い行為に憑りつかれた男に襲われたあげく自分も仲間の肉を食うことを余儀なくされたりしてぐちゃぐちゃの泥仕合にもつれこむお話。
面白いのは「人肉を食うと相手の力を取り込んで心身が強靭になる」というオカルトなルールを敷いているところで、銃で撃たれたり刃物で刺されて致命傷をくらっても人肉を食べればみるみる回復しちゃったりするのぜ! 敵が「以前の俺は結核で身体ボロボロだったけど人を食うようになったおかげですっかり治って今はこんなにたくましく・・・」みたいな健康自慢をするくだりが笑えます。
けっきょく劇中で描かれるデメリットは食人衝動が抑えられなくなることくらいだったかな。 あとは道徳心を捨てて人を食い続けることに平気でいられるか否かが問われる心理劇になっていて、敵と主人公は同じ人食い同士になってもその一点で相容れないまま最後の対決へ至るわけで、このへんはようするに吸血鬼モノのバリエーションですな。
テーマがテーマなので陰惨になりそうなもんですが、随所でやたら軽妙な音楽が流れるのである種の寓話めいた雰囲気が出ていて、さらっとした感触で観やすかったです。