1).
媚態。キャラクター本人が自覚をもってアピールするエロさ。言い寄るエロス。
自分が相手にどう評価されうるかを内化し、計算できている状態──つまりある種の世間知を備えているためスレた印象と引き換えになる、いわば娼婦の色気。ラブコメ劇やエロコメ劇においてはメインヒロインよりもそれに対抗するサブヒロインに適用されることが多い。
応用として、何らかの事情(媚薬を飲んでしまうなど)によって媚態をさらす清純なヒロインという変化球もあるが、これはあくまで一時的な媚態だからこその希少価値である。
また、同じ媚態にしても照れがあるか照れがないかで感触はずいぶん異なってくる。照れがないタイプで高度なひねりを入れた境地には「あててんのよ」というオフェンシブな媚態があるが、『タカヤ』についてはあまり突っ込んだ話をしたくない。
2).
艶。キャラクター本人にはその自覚はないが、作者の手によって意図的に演出されるエロさ。沸き出るエロス。
陽気に無防備な露出だとか、ふとした瞬間に本人が気づかない肉感などを強調して描き、それを目にした男キャラのほうでエロさを強く認識するケースである。エロさの責任を女の子キャラが背負う必要がないので清純さが担保される。
かつてはそのエロさを引き出した責任を男キャラが己のスケベな言動によって背負うパターンが多く見られたが、最近ではハプニングの結果としてエロスが発生し、男が半ばとばっちりで懲罰を受ける(ともすれば懲罰を受けることさえない)という、「誰も悪くないエロ」のほうが台頭している。諸星あたる・イズ・デッド!
3).
キャラクター本人にも作者にもその気はないが、消費者サイドが見出すエロさ。意味づけられるエロス。
作中で誰もそれをエロいものとは考えておらず、また演出的にもその意図がまったくないが、受け手の側で勝手にエロさを感じ取るケースである。とりわけ、キッズアニメの消費において昔からよくみられる。
この場合なにがどこまでエロいかはその消費者各人が設定するフェティッシュな問題意識の反映である。不特定多数の消費者がおりなす趣味嗜好の波間に揺られ、キャラクターのあらゆる要素がエロの遡上にあがりうる。火のないところにも煙は立つのであり、煙を団扇で扇いでいるのは貴方自身である。
なお、たとえば昨今、『Yes!プリキュア5』が「アニオタのエロいまなざしを避けるために水着を禁じ手にする」という歴代プリキュアおなじみの方針のもとでかれん先輩にウェットスーツを着せたらかえってエロくなったというように、この「客が勝手に感じるエロさ」については作り手側が対策を講じて逆効果を生むケースもちょくちょくある。
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