週チャンの「ヤンキーフィギュア」読んでてふと思ったんですが……
文語と口語の違いってありますよな。
文章上の書きことばと会話上の語りことばってのはどんな文化のどんな言語でも多少ずれがあって、文語を会話にもちこむと固い聴き障りになるし、逆に、たとえばテープ起こしの作業をしたことのある方なら分かるでしょうけど口語を直にテキスト化すると脈絡がゆるくて読みづらいものになる。
それでですね、とりあえず「萌え〜」と感嘆詞を叫ばせときゃオタクキャラになるだろうという描き方になんか違和感があるのって、誰かが文語を口で言ってるのを聞く時のぎこちなさというか生煮え感なんだろうなと今更ながら思いあたったしだいです。つまり適当な専門用語をしたり顔で口にさせて学者キャラを造形してるのと同系統のウザさ(^^;;なんですな。
じつはオタク文化の是非とか頭の悪そう良さそうはあんまり関係なくて、文語と口語の区別をつけていない不自然さが描き手の見識不足のように感じ取れてしまうのが問題だと。
とはいえ、それで作者が分かってないとかもっと適切にことばを使わせろみたいにいうつもりは全然ありまへん。萌えオタにしろ学者にしろあんまり自然に描いてもかえって大多数にピンとこないものですから、コントロールの結果としてわざとそういう描き方をして戯画化するってのはある程度は必要だと思います。とくにコメディでは。
サンデーですが「あいこら」とか、端々のネタを鑑みるにもっといくらでもコアに描ける作者があえて読者のために最大公約数を取ってる例はけっこうありますよね。もちろんごく単純に浅い例も多々ありますが。
で、「ヤンキーフィギュア」が果たしてどっちなのかは……うーん。ちょっと判断難しいな(^^;;;
あ、誤解のないよう付記しとくと「ヤンキーフィギュア」はけっこう好きなんですよ。
たしかに雑誌の濃さにそぐわぬオタク像の薄さは気になりますが、作品自体はちゃんと最終的に少年の<男が立つ>よう設計されてるんで、少年漫画としては何も間違ってないと思います。
もっというと、脊髄反射でスケベな言動を取る主人公がヒロインの懲罰をくらうエロコメ図式のリバイバルとしても面白いんです。あの主人公の「萌え〜」をシティーハンターの「もっこり」とかに置き換えて考えてみたら、すごくアナクロな楽しみ方ができるのが分かります(笑)
以下余談。
その意味で、こないだ終わった「椿ナイトクラブ」は男の子をハッキリ<姫>と位置づけることにより、本来なら少年漫画のツボ外しとして欠点になるはずの権力構造を正当化していて面白かったですね。ただ、ラス前と最終回はその揺り返しがきたのか、半ば強引に女の子側の恋愛感情を活性化させて変にまともな着地点をつけようとしてグダグダになったのが惜しかった。成功点も失敗点も少年漫画の原則の逆をついていたという意味では最後までひじょーに倒錯的な作品ではありましたけれども(笑)
もーちょっと微妙なラインに踏み込んで言うと、名詞の「萌え」が文語なのに対して、動詞の「萌える」は口語なんですよね。
「あなた、これ、萌え?」とか喋らせると物凄い勢いで「勘違いオタク会話」っぽくなりますけど、「あなたこれ萌えます?」っていうのはそれほど違和感無いと思います。もっと言うと、「萌え〜!」は自分も相手もむずがゆくなりますけど、「萌える!」なら割と会話になる(笑)。
「サボる」って言わずに「サボタージュ!」って言ったりするような違和感なんですかねえ。
Posted by: いずみの: 2007年07月27日 04:40>名詞の「萌え」が文語なのに対して、動詞の「萌える」は
>口語
ああーっ、確かにそうですね。ごく単純に、用法の問題としてみればいいのか。
塩をなめて「しょっぱい!」と言う人はいても「塩気!」と叫ぶ人はおらんしなぁ(笑)
萌えに関してではなくヤンキーフィギュアについて言うならば、ヤンキーとフィギュアという言葉の取り合わせがありえないものですから
・・・とか言おうと思っていたら、最近は結構ヤンキーを購買層に含めた展開をしている所もあるんですね。
http://www.organic-f.net/product/shosai.php?pid=247&view=1&pyy=2007&pmm=05&cPage=1&rtnPage=index.php&schKey=
出来が良すぎて、ちゃんと元取れるのか心配になったシリーズ。
Posted by: 猛魂: 2007年07月28日 20:16>出来が良すぎて、ちゃんと元取れるのか心配になったシリーズ。
ぐはっ(^^;;; こんなんあるんですか。
「クローズ」あたりなら、もうすぐ映画も公開されるしなんぼか売れそうな……と検索してみたらちゃんとあった。