今回は鳥山明タイトルの短編3本固め打ち。
【アニメ】
・Pink みずドロボウあめドロボウ (1990)
・剣之介さま (1990)
・小助さま 力丸さま -コインペイ島の竜- (1988)
公開年が同じ2本は、ドラゴンボールZ劇場版「地球まるごと超決戦」の併映作品で、どちらも同題の原作が鳥山明短篇集『鳥山明マル作劇場Vol.2』に収録。
■ Pink みずドロボウあめドロボウ
長いあいだ雨の降らない町で、水の販売を牛耳って私腹を肥やしている悪徳企業から水をちょろまかすドロボウ少女の活躍を描いたお話。
監督・作監が芦田豊雄で、ぱっと見の感触は完全にグランゾートあたりの次元。予備知識がなかったら鳥山明原作とは分からないんじゃないかな。
原作との大きな違いは、主人公ピンクをティーンエイジの少女から10歳前後の幼女へ変更している点。それに伴って、
・保安官への憧れが恋愛感情ではなく代替父への思慕
・干ばつ世界での水泥棒という重犯罪のイメージが、子供のイタズラのような"罪のない"ふるまいで和らぐ
と、ファミリーアニメ向きのアレンジが加わっている。
■ 剣之介さま
テレビや自動車があるファンタジーな江戸時代を舞台に、サムライ少年が女の子とのデートの予行演習に励むコメディ。
監督はベテラン岡崎稔で、作画監督がデジモンで知られる中鶴勝祥。クリエーターの味が強く出ている「Pink」に比べると原作者のテイストを忠実に前面へ持ってきた感じで対照的。ストーリーもほぼ原作通り。
■ 小助さま 力丸さま -コインペイ島の竜-
週刊少年ジャンプ20周年のイベントで上映されたOVA。
世界で最後の竜が生息する島を警備する2人のパワフルな兄弟の活躍を描いたコミカルアクション劇。
監督は芦田豊雄。脚本・デザインで鳥山明とタッグを組んでいるが、これまたアシトヨ風味が先に立っている(というより、DQ4以降の仕事で鳥山先生のカラーや描線が鋭角的になったのはこのアニメで知り合った芦田氏からの逆影響が理由らしい)。都会人が離れ島へやってきて地元の子供達の奔放さと超人じみた能力に驚かされるというスジを中心にして、後の『超幕末少年世紀タカマル』の祖型も見受けられる。
>DQ4以降の仕事で鳥山先生のカラーや描線が鋭角的になったのはこのアニメで知り合った芦田氏からの逆影響が理由らしい
そうかな?ドラゴンボールが、当初の宝探マンガから格闘勝負マンガに変化して、迫力のあるスピーディーな戦いを描く必要があったから、描線が変化したんだと思ってましたが。
Posted by: Inoue: 2005年11月24日 22:54>迫力のあるスピーディーな戦いを描く必要があったから
あ、そうだそうだ(^^; まずそれを先に挙げないとダメですね。
頭身が上がった絵で迫力を出すための手段として、芦田氏の絵のパラメータを部分的に取り込んだらしい、とかそういう話でした。
ご指摘ありがとうございます。
Posted by: みやも: 2005年11月24日 23:09