うわっつらは災害モノおよび怪獣モノと互換した、生真面目な「宇宙戦争」リメイク。ただし作品のメンタリティを露骨にアメリカ市民の市街地テロ不安に訴えるところへ置いた社会派(?)映画になっている。
冷戦が終わってからしばらくハリウッドのSFはコンテンポラリーな外敵の暗喩対象を失ってふらついてた観があったけど、9.11以降は図らずも「顔の見えない不条理な攻撃」が現実とのチャンネルをもった深刻なモチーフになっちゃったんだねえ……としんみり。
基本的に主人公が世界の趨勢に対して及ぶ視野はウェルズ先生の原作とほぼ同じだし、あえて観客の不快感をあおるシークエンスがそこかしこに散見されるしで、まあまかり間違ってもウィル・スミスがエイリアンをげんこつ一発でノすような方向での娯楽を期待したらいけないダウナー系でありましたよ。