ネタがないので、手元のメモを使い回す。
時間が欲しいよドラえもん。
「昔のエロゲは本当にエロかった、でも今はエロくない作品が増えてしまった」
というものがある。
「昔」という座標をどこから起こすかにもよるが、ともかくここではポルノ要素をはらんだゲームのご先祖さま『ナイトライフ』『ロリータ野球拳』などが発売された1982年からソフ倫発足の1992年(11月)まで幅を取っておくことにしよう。
「今」のほうはそれ以降とするか『雫』(96年)以降とするかの区切り方があるが、まあとりあえずより最近に近い後者(ビジュアルノベルの勃興以降)とする。
さて、「今」のゲームをエロくないと評する場合は、おもに
・ノベル的進化によるエロと物語の主副逆転(が起きている作品が増えた)
・純愛・萌え・泣き・感動などのレッテルを貼る作風が跳梁している
・一般ラインへの移植可能性が高い企画が目立つ
など「エロが損なわれているタイトル群」が念頭にあると思われるが、これはたしかに「今」の範囲内でポルノ要素の多い少ないor必要不要を語る上ではたしかに間違いない捉え方ではあるし、いろいろと議論の種にはなるだろう。
だが、だからといってそれが「昔」との相対で「エロくない」と断じるのは違うと思うのだ。
技術努力や媒体・ツールの変遷による進歩を考えたとき、どんなジャンルであれ、またポルノを主にしていようが副にしていようが、「今」の作品は確実に「昔」よりもエロくなっている。
黎明期のエロゲのビジュアルを考えてみてほしいのだが、かつてはとりあえず女の子が脱いでいればエロかった段階にあり、女体のスタイルの機微や男側の射精(精液)表現に至るまで細密化した次元などとははるか遠い話だった。
アニメーションや音声はFDからCD-ROMへの媒体移行が起こるまで、ソニアやZYXなど一部メーカーの看板になりえるほど、ただそれがあるだけで珍しい武器だったが、「今」ではムービーもボイスもごくふつうの構成要素である。
さらに濡れ場を意味的に補強するテキスト面については、他ならぬノベル的進化のお陰で「今」は質・量とも格段にボリュームアップを遂げている。
また、構造的な問題として、キャラの個別シナリオという概念が乏しかった時期(96年12月『同級生』以前)には「一本道のシナリオで登場ヒロインをまんべんなく喰っていく」スタイルが主流であり、いきおい濡れ場は広く浅いつまみぐい程度の観しかなかった事も言及されるべきだろう。
というか、90年代前半にカクテルソフトの諸作品、とくに「きゃんきゃんバニー」シリーズ(初作は89年発売、有名なのは96年の「〜エクストラ」)の波をかぶったユーザー層には、「エロはそこそこのライトコメディ路線」なんてものはすでに広く膾炙していたのだから、「昔」がおしなべてエロかった、というのは懐古的な錯覚ではないだろうか。
■総括:
ノスタルジーを排して冷静に比較するのであれば、古典のポルノゲーより「今」のゲームの方が(ジャンルを問わず)よっぽどエロが進んでいると言える。
……と、思うんだけどなあ。
あれじゃないですか。
みんなそろそろ飽きてきたか
萌えに耐性がついてきたんじゃないですか?
ウィルスやゴキブリににだんだん薬が効かなくなってくるように。
外部からでなく内部からも萌えは危機をはらんでいるのかもしれない。
Posted by: 名無しさん: 2005年12月27日 20:18>>名無しさん
個人的には言い方をもうちょっとソフトにしたいですが(笑)、たぶんそれが正解だと思います。
エロゲに限りませんが、消費者というのはどんどん刺激に慣れて要求が上がっていく性質がありますから、過去との相対でエロくなっていても(もしくは萌えの強度が上がっていても)、いまこの時の絶対的な満足感が足りなくなって、もっと強い刺激、もっと強い刺激を……となっていきかねない。不謹慎な例えですが、ステロイドみたいな性質かもしれません。
究極的には何をしても効果がなくなって、美少女キャラがのこぎりで首チョンパする絵ヅラでようやく刺激を感じられるように……ということはあるのかも(^^;
Posted by: みやも: 2005年12月28日 00:32そのへんの構図が体感的にわかり易いのは、シューティングのジャンルかもしれないですね。
最近のゲームは、一部のマニアにしか満足に遊べない代物になってしまっています。
それでも、そのマニア達はダライアスやグラディウスを懐かしみ評価するんですよ。
最初に「ある要素」で受けた衝撃と言うのは、それを後からどんなに洗練させても、最初の衝撃を越えることは出来ないんですね。
新しいことをしないと、新しい評価は生まれない。
単純に記号だけ見ても、「触手」やら「ロリ」が消費されてきて、記憶に新しいのは「妹」「姉」「ツンデレ」・・・「ショタ」さえも新鮮味が失われて久しいです。
シチュエーションに対する耐性ってのは確かにありそうですし、最近は消費スピードが速いですよね。
さて次に来るのはなんだろう?
AV業界では、女優が罵倒し続けるM御用達のビデオとかあるそうですが。
いっそ、一線を超えそうで超えない、ずっとお預け状態でラブラブな学園ドラマだけを見せ付けられ続ける、M御用達の新ジャンルが・・・って、それ普通の一般向けギャルゲじゃないか。^^;
>シューティングのジャンル
ああー、なるほど。たしかにシューティングとか格闘ゲームは新鮮な刺激の持続が近年どんどんハードル高くなってるらしいですね。
だからマニア層はある時点で、最初のインパクトの「追体験」を志向しちゃう事がある。
>さて次に来るのはなんだろう?
具体的に何が……というのは見極めづらいですね。主人公の女装とか女性化は有望株みたいだけど、どこまでいくかまだ未知数。
戦略的には、行き詰まりの市場を延命させる常套手段としては
・原点回帰(古典のリメイク含む)
・数量をさらに拡大(●●●が12人、とか(^^;;)
・属性の突飛な組み合わせ
・ニッチ狙いにますますターゲットを細分化
あたりが考えられますが、どれもだいぶやりつくした感がありますしねえ。
あとはまったく異質な分野から人材やアイディアを導入する抜本対策を打つくらいか。
ロリはまだぜんぜん消化されてないですよ。
男女の体格差をきちんと描いたゲームが少ない。単に顔だけ幼くしておけばいいと思ってるソフトハウスが多い。
体の大きさはもちろん、局部の描写だって、成人とロリでは違ってくるはず。
ロリは……やりすぎると世間様の目が即座に突き刺さってくるので進化の程度につねに枷があるというか(^^;;
エロゲがもうちょっと日陰にあった時代ならいろいろチャレンジしやすかったんでしょうけどねぇ。