アニメやマンガ、ゲームにおいて、主人公が多数の異性に囲まれるハーレム的状況を描いた作品──とくにファンタジー系──には次のような傾向がある気がします。
男性主人公ハーレム(おもに男性向タイトル)……
異世界の側から主人公の住処へ襲撃的に飛び込んでくる。押しかけ女房の累積による受け身のコミュニティ形成。
例:
「うる星やつら」「天地無用」「ああっ女神さまっ」「ハンドメイド・メイ」「鋼鉄天使くるみ」「円盤皇女ワるきゅーレ」……って、キリがない(^^;
女性主人公ハーレム(おもに女性向タイトル)……
主人公が単身もしくは少人数で現実世界から異世界あるいは異化された環境へと飛ばされて、その地のコミュニティに参加する。もしくは遍歴のなかで自らコミュニティを獲得形成していく。
例:
「魔法騎士レイアース」「ふしぎ遊戯」「天空のエスカフローネ」「フルーツバスケット」「犬夜叉」「遙かなる時空の中で」「十二国記」など(厳密にはハーレムでないのもありますが……)。
イメージ原型は「不思議の国のアリス」や「オズの魔法使い」か?
もちろん上記はかなりおおざっぱな把握であり、これをもって「男性向けハーレムは座して待つ怠慢な射幸心の反映だ」とか「女性向作品の方が現世からの逃避願望が強いんちゃうか」なんていう結論に直結するわけではありません。上の2大別からズレる構造の作品もたくさん存在しています。
たとえば魔法少女モノなんかはファンタジー込みで女性主人公が複数異性に囲まれる類型が多いですが、異世界への跳躍ではなく押しかけてきたファンタジーに後押しされての現世変革が主眼になっていますし、男性向けでは「神秘の世界エルハザード」シリーズやちょっと古いゲームですが「エターナル・メロディー」など、男主人公でも異世界飛ばされ型の典型がいくつも見られます。
また、同じハーレム状況でも、例えばファンタジー設定に限らない場合は「ラブひな」「花右京メイド隊」「エイケン」みたいに男主人公が既成の女性コミュニティへ足を踏み入れていつの間にか中心のポジションを確保する、というプロセスを採用するタイプなどがあって、ハーレム系ジャンルを徹底的に分類するなら、もうちょっと多岐に渡る解析が必要となるでしょう。
という具合で、あくまで大体の傾向をつまみ食いしてみただけですが、この「押しかけ型」「異界跳躍型」は割と普遍的に応用が利きそうなんで、いちおうメモがてらエントリーを加えておきます。
追記:
応用→たとえば「マリア様がみてる」は同性集団のお話ですが、シリーズ初期の構図は間違いなく「異世界(=山百合会)に飛び込んだふつうの少女が美形なヒトたち(薔薇さま方)に囲まれてドキドキ」のストーリーだよなぁ、だからある意味ハーレム系だよなぁ、とか(笑)