ハイランダー 最終戦士 (HIGHLANDER / ENDGAME)
首を斬り落とされない限り生き続ける「不死の民」たちが最後の一人を目指して何世紀にも渡って繰り広げる、悲哀に満ちたバトルロイヤルを描いた人気シリーズの映画第4弾。
製作されるたびに人物設定がコロコロ変わることでも有名なこのタイトルですが、今回は映画シリーズの主人公コナー・マクラウドとTVシリーズの主人公ダンカン・マクラウドの共演が売りとあって、わりあい既存作に目の行き届いたお話になっておりました。
基本的には、映画=コナーの流れにケリを付けてTV=ダンカンに「ハイランダー」の世界観を譲渡する引き継ぎ作業のような目的が端々から感じ取れまして、映画第1作以来ずっとフォローしてきたファンには作品の出来うんぬんを越えて胸を打つ展開が終盤に用意されています。
コナー役のクリストファー・ランバート自身がどこかでコメントしてたんですが、初作からすでに20年近く経ってランバートが壮年〜初老の身となった今や、いつまでも青年時代に不老不死となった男を演じ続けてはいられないわけで、今回のようにきっちりと収拾をつけたのはキャラクターのイメージ保全のために正しい選択だったんじゃないでしょうか。
ストーリー全体では、前作『ハイランダー3 超戦士大決戦』のボンクラっぷりのせいで低くなっていた期待値を裏切って、とても真剣に人物の内面へ迫る至極まっとうな物語を構築しています。
とくにダンカンとフェイス(ケイト)のウェットな愛憎劇には、こいつぁ一体どこのおフランス映画様かと目を疑っちゃいましたよ。なんだかすげぇまともなのです。
"監視人"の組織にまつわる背後関係やら、ちょっと観客の予備知識に頼りすぎてるところはあるんですが、もともとシリーズファン以外はほとんど観ないわけですからまぁこれはこれで良いのか。日本じゃあ劇場公開すらされずにビデオスルーだし、好きな奴だけ観れという開き直りはいっそすがすがしいかもしれません。
それにしても「最終戦士」(原題:END GAME)と銘打っておきながら、さくっと次の第5作も作られてるあたりがやっぱりハイランダーですな。
それをいうたら本当は映画第1作で全部終わってるはずなんですが(^^;
追記:
ダンカン(エイドリアン・ポール)が、スタント無しでやけに堂々とした拳法対決をドニー・イェン相手に(!)繰り広げているのが一番のサプライズかも。
特典映像のインタビューによると、エイドリアンは武術、とくに洪家拳を長年学んでいるんだそうな。知らんかった。