他にも『吸血鬼ゴケミドロ』をビデオで観たり知事選へ投票しに行ったりして1日を過ごしました。
映画のほうは「人間同士でいがみあってると思いがけない災厄に足もとをすくわれるぞ」という反戦思想に面食らったり。でも吸血エイリアンはねぇだろ。
『The Soul Taker ザ・ソウルテイカー −魂狩−』 (全13話)
近く観よう観ようと思いつつ延び延びになっていたタイトルをようやく視聴できました。
休日の半分ほども費やせば全体を一気にチェックできるという意味では、1クールシリーズのコンパクトさも悪くないかなぁ。うむむ。
で、内容について。
実際に観るまでは渡辺あきお(ぽよよん・ろっく)氏のポップなキャラデザでシリアス作品、というのがピンとこなかったんですが、アーティスティックな色彩構築のおかげか存外にしっかりと「暗い情念に燃える」雰囲気が味わえました。
ストーリー的にも、主人公が決して大衆からの感謝を受けることない──どころか、呪われた出自によって常にある種の業を引きずりながら黙々と己のさだめの道を歩むダークヒーローぶりはたしかにタツノコ系列の主人公にほかならない造形です。直接的には『宇宙の騎士テッカマン』とそのリメイク『テッカマンブレード』あたりがレファレンスになるか。
また、次第次第とデモーニッシュな相貌に染まっていく京介くんには永井豪の香りも嗅ぎ取れますね。
演出こそ心象が勝ちすぎているというか、エヴァやウテナ的なアングラ演劇症状を呈してはいますが、それでいて同時に昭和期の正義の味方のリプリントでもあり、更にその底にくすぶるいくつかの問題点まで浮かび上がらせるという、腰の据わった温故知新な物語づくりが好感が持てます。
感心したのは、シローが終盤につぶやいた「悪魔の正論だぜ」という台詞。ヒーローものにおいて、悪の追求を徹底していくと正義が逆説的に人間の感情から離れた冷徹さに行き着くという示唆は、非常に重い含みがあります。
ただ、気になる点を挙げれば、序盤がいささか拙速に過ぎたため、アクション映像を意味づけるに必要なエピソードが不足気味だったことでしょうか。具体的には第1話、京介が岬さんと交流する様子にもうちょっと時間を割いてアピールしておいた方が良かったのでは、と思うのです。あの流れでは、京介くんが命を賭してまで死地へ身を投げ出すにはちょっと動機の足場が弱い。
とはいえ、それも全話を一気に通してみれば勢いで乗り切った観があるので、最終的に全体としては各話のグラつきも帳消しにすることができたとみなして構わないかもしれません。
クライマックスで無邪気な妹萌えに冷水をぶっかけるような展開はご愛敬(^^;
『ナースウィッチ 小麦ちゃんマジカルて』 (1〜4)
上述の『ザ・ソウルテイカー 魂狩』の暗鬱な展開の中にあって明るいキャラクターで良いアクセントとなって人気を集めた小麦ちゃん。
そんな彼女を主人公に据えて魔法少女コメディ物語を描く、完全別典のスピンオフです。
てか、つまり『魔法少女プリティーサミー』のパロディ企画なわけで。
とにかく外面的な口当たりの良さとは裏腹に、2ちゃんねるネタやらコミケネタやらアニメ業界内輪暴露ネタやらこれでもかといわんばかりに危険球を投げまくって、むしろ観ているこちらがハラハラしてしまうお遊びアニメ。
いくらか作り手と受け手の双方を茶化して描こうとする向きもありますが、結局はそれすらもオタクのツボのひとつになっているという始末を考えると、二次元コンプレックスとは業の深いものだなぁと自分自身を振り返りつつ恐ろしくも感じたり。
デ・ジ・キャラットもそうですが、じつは「萌えのメタ化」というのは、巡り巡ってそれ自体がまた媚びになって喜ばれてしまうんですよねぇ。
私は魂狩で初めて渡辺氏の絵を知ったので、むしろ他の作品(Lの季節とかぽぽたん)を知った時えらく驚きました。
映像の演出に色々こだわった分(一話丸ごと〜というのが多かったですね。2話の時代劇風とか4話の学園ホラー、7話のホームドラマとか)、話の主題を分かりやすくシンプルに(家族の絆)した構成はうまいと思います。家族の絆はよく考えたらタツノコアニメが得意としている主題だったり。
まあ真夜と京介の描写については、あそこでまったり描いちゃうと展開が遅くなる、という見方も出来ますがもう少し長く見せて欲しかったですね。
ナースは・・・魂狩見ておくと人間関係が笑える代物になってますな。恵がグラビアアイドルだったり明日香がアクション女優だったりした上に、あの方が女王様(京介の特別な人なのは伊達じゃない)・・・リチャードと夕映の確執までネタに使うとは予想出来なかった。
扱うパロディネタもどこかがやりそうでやらない物を敢てやったという点で、もう何も言えません。しかし2ちゃんねる、コミケ、自社パロまではいいとして4話の他社パロってのは許されるんだろうか?(タイガーマスクネタの後で超人師弟コンビ激突ってのは・・・どうでもいいが師匠のコスチュームの色が、ちゃんと続編版に直してあった・・・)
でも本編の小麦は重い過去を背負っていても前向きに生きようとするけなげな女の子だったのに、外伝の方は・・・本編でおっぺけぺーだったのには悲しい理由があったのにねぇ・・・。
Posted by: 猛魂: 2004年02月01日 22:46家族の絆<ヒーローが救ってまわるのが毎回、妹の分身→不特定多数でなく、ちゃんと個人的なつながりがある人々という設定が巧みでしたね。毎回1話完結でありつつすべてが伏線としてつながるという構成の妙。すごいなぁ。
ナース<もとの「天涯孤独の明るい少女」が完全に根っから脳天気になってますな(^^;
このへん、キャラ破壊なのはたしかなんですが、それゆえに本編→ナースと立て続けに観た時には、重い空気からの解放でホっとできる部分もあるのでは、と思ったり。いわゆる「雫」のおまけシナリオ効果(^^;
なお、個人的にはルナが最大のヒットでした。別編であってもああして元気な姿を見られるのは心が温まります……たとえ腹黒幼女になってても(笑)